ティッセンクルップ スチール社との電磁鋼板協力契約の締結

2002/04/23

新日本製鐵(株)(社長:千速晃、以下”新日鐵”)とティッセンクルップ スチール社(会長:ウルリッヒ・ミッテルマン)及びその子会社であるティッセンクルップ エレクトリカルスチール社(代表者:ウォルフガング・トロマー、以下両社を合わせ”TK”)は、電磁鋼板分野において、これまでの技術協力関係を拡大し、より広い提携関係を構築するために、本日、「電磁鋼板協力契約(Electrical Steel Collaboration Agreement)」を締結致しました。新日鐵は、1972年よりTKに対して方向性電磁鋼板のHI-B技術協力を実施してまいりましたが、今回、方向性電磁鋼板と無方向性電磁鋼板の両方について、両社は更なる包括的な協力関係を築いていくこととしました。

電磁鋼板分野において、方向性電磁鋼板は変圧器・発電機の鉄心材料として使用されています。変圧器分野では、世界的に旺盛な電力需要を背景に、高電圧大容量送電に見られる様に電力損失をミニマイズする、高効率な変圧器の必要性が高まっており、より一層特性の優れた電磁鋼板が要求されています。また、モータの鉄心材料として使用される無方向性電磁鋼板においても、ハイブリッドカーの駆動モータに代表される様に、より高出力かつ高効率なモータが必要とされ、方向性電磁鋼板と同じく高性能な電磁鋼板が要求されています。この様な高性能な電磁鋼板を開発していくには、常に世界最先端レベルをいく専門的な研究が不可欠で、膨大な費用と長い時間が必要とされます。両社は、より一層競争力のある製造プロセスを追求・確立していくとともに、省エネルギーに貢献する商品を世界市場に送り出していくことを目的とし、過去の技術的知見と経営資源の効率的な活用を、協力して追求していくことと致しました。具体的には、既存技術のライセンス、共同R&D、調達やE-コマースでの協力、共同事業の企画・推進などを検討していきます。このため、両社は直ちに、電磁鋼板事業の責任者からなる推進委員会を設置し、具体的な協力テーマについて検討を開始致します。

世界規模で省エネルギーの重要性が高まる中、電磁鋼板の各需要家からは、製品のエネルギー効率を高めるため、素材の品質特性への厳しい要求が寄せられています。需要家の規模拡大・グローバル化が進む中、両社はそれぞれ日本と欧州の電磁鋼板トップメーカーとして、本提携に基づく技術的成果を用いて地球環境問題および需要家ニーズに対し、今後、より一層貢献していく所存です。
以上

問い合わせ先 新日本製鐵株式会社 秘書部広報センター 菅家03-3275-5021

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