新日鐵の廃プラスチックリサイクル設備全国展開(八幡・室蘭)

2001/11/20

 新日本製鐵株式会社(社長:千速 晃)では、2002年度はじめに、新たに、以下の2製鉄所にてコークス炉化学原料化法による廃プラスチックのリサイクル設備の稼動を開始します。
・八幡製鉄所:処理規模 約2万トン/年 設備費 約20億円
・室蘭製鉄所:処理規模 約2万トン/年 設備費 約20億円

 当面、集荷の制度が整っている「容器包装リサイクル法」(2000年4月より完全施行、以下容リ法)のスキームの一般廃プラスチックを対象にしたもので、両所とも、製鉄所内に、異物除去、破砕機、塩ビ分離機、減容成形機等からなる事前処理設備及びコークス炉への装入設備を設置し、2002年度の稼動を目指します。

 新日鉄では、鉄連自主行動計画に掲げた省エネ・CO2削減の実行と資源リサイクルによる循環型社会形成に貢献することを目的に、廃プラスチックの有効利用に積極的に取り組んでおり、2000年秋には、名古屋、君津両製鉄所で(いずれも処理規模約4万トン/年)コークス炉化学原料化法による廃プラスチックリサイクル設備を立上げ、現在順調に稼動しています。
 コークス炉化学原料化法では、既存のコークス炉を有効利用し、プラスチックを約1200℃で高温乾留して、炭化水素油(40%),コークス炉ガス(40%),コークス(20%)といった安定的な物質に熱分解し、ほぼ100%有効利用しています。プラスチックを高温で乾留するため有害物質の残留がなく、既存の設備を有効利用しているため、リサイクルの質や安全性に優れた手法です。また、分解・回収した物質は全量化学原料として直接利用でき、油分(炭化水素油)については、プラスチックをはじめとする合成樹脂等として、再利用されています。
 ごみ減量化を目的とした容リ法の浸透に伴って全国の自治体の取組が増加していることを踏まえ、各地域毎の受け皿としての廃プラスチックリサイクル設備整備の要望に対応し、今回、九州(八幡)、北海道(室蘭)の製鉄所に展開することにしました。
                     以上
問い合わせ先:新日鉄(株)広報センター・長井 03-3275-5016


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