圧延工場で初めてプロセス制御システムにLinux(リナックス)を採用―室蘭製鉄所 棒鋼工場

2001/06/21

 新日本製鐵株式会社(社長:千速 晃)は、棒線事業部 室蘭製鐵所(所長:常務取締役 市瀬圭次)の棒鋼工場 製品品質検査ラインのプロセス制御システムにLinuxを採用し、これを搭載したパソコンサーバーシステムを稼動させました。

 従来、同ラインのシステムは、大手の重電メーカーなどが開発したハードに専用の基本ソフト(OS)を組み合わせて使用していましたが、今回、一般市場向けパソコンと、ソースが公開されており長期的な信頼性の高いLinuxとを組み合わせることにより、サーバー構築費用は1/2以下、年間メンテナンス費用は1/5に圧縮できることになりました。
また、開発と維持には一般パソコンハードの知識があればよく、従来のような特別なハードの知識は不要であるため、運用面の利便性に優れております。

 本システムは、新日鉄より分社したニッテツ北海道制御システム株式会社が開発したものです。同社は5年前からLinuxを制御系システムに適用するための研究を進めてきており、すでに複数のシステムで適用実績がありますが、同工場のように高精度検査装置が密集し、かつライン上に同時に存在する数百の製品のリアルタイム識別管理を行う環境で、高信頼性が要求されるラインに適用したのは初めてです。
Linuxの採用にあたっては、既存システムのソフトをLinux用にコンバージョン(変換)する技術を独自開発することによりアプリケーションソフトの生産性向上を可能としました。

 ニッテツ北海道制御システムでは、今後、産業メーカー向けに既存システムでの安価システム更新ソリューション活動を展開していきます。

連絡先
新日鉄 棒線事業部室蘭製鐵所総務グループ 越野 0143-47-2121
ニッテツ北海道制御システム(株)総務部 栗原 0143-47-2793


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