システム建築向け新型耐震柱脚「皿ばね柱脚」開発完了日本建築センタ-の一般評定取得

2001/01/11

平成13年1月11日
新日本製鐵株式会社

システム建築向け新型耐震柱脚「皿ばね柱脚」開発完了
日本建築センタ-の一般評定取得
システム建築協会8社(*1)はこの度、システム建築(*2)向けの新型耐震柱脚の「皿ばね柱脚」の開発を完了し、日本建築センタ-の一般評定(*3)を取得しました。「皿ばね柱脚」はベースプレートとアンカーボルトの座金との間に皿ばねと称するばね材を装着することにより、鉄骨造の露出柱脚の回転剛性を低く抑えピン柱脚(*4)に近い状態にすることができます(別添図、写真参照)。これにより基礎構造やアンカ-ボルトへ伝達する力が小さくなり、柱脚の耐震性能の向上とコストダウンが図れます。
阪神大震災では鉄骨造の露出柱脚にアンカ-ボルトの破断等の被害が続出しました。その後いわゆる「ピン柱脚」と呼ばれている仕様でも柱脚の回転剛性を加味する設計法が一般的になり、結果として低層鉄骨造では基礎構造のコストアップの要因となっています。そこでシステム建築協会では耐震性の向上とコストダウンを目指し3年前から本構法の開発を進めてきました。平成12年5月には個別認定を取得して倉庫(213平米、木更津市)を建設しています。
システム建築協会は、システム建築の普及を目的とし1991年に設立されました。会員8社は各社の鉄骨システムに今回の「皿ばね柱脚」を織り込み、8社合計の受注予想分の内、初年度で150棟、数年後に500棟での採用を見込んでいます。(システム建築建築協会のホームページhttp://www.sysken.gr.jp 問い合わせ先:新日鉄エンジニアリング(株)広報室 03-3275-6030)

[注釈]

*1システム建築協会…現在の会員は川田工業、川鉄建材、新日本製鉄、住友金属、日本鋼管、大和ハウス工業、三井造船、横河ブリッジの計8社。
*2システム建築…建築を構成する部材を標準化することにより「建築生産トータル」をシステム化し商品化した建築物のことをいい、主に工場・倉庫・店舗等の低層鉄骨造建物を対象としている。
*3日本建築センターの一般評定…設計法に関する安全性や合理性を評価する制度。従来の一般評価に相当する。
*4ピン柱脚…柱脚での曲げモーメント(=回転させようとする力)が発生しない柱脚をいう。曲げモーメントの大きさにより「固定柱脚」や「半固定柱脚」がある。




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