トルコERDEMIR(エルデミール)社向け酸洗設備受注について

2001/03/27

平成13年3月27日
新日本製鐵株式會社

トルコERDEMIR(エルデミール)社向け酸洗設備受注について

新日本製鐵株式会社(代表取締役社長 千速 晃)プラント事業部は、三井物産株式会社(代表取締役社長 清水 愼次郎)と共同で、トルコ最大の製鉄会社であるEREGLI IRON AND STEEL WORKS CO. (通称ERDEMIR[エルデミール]社)から、酸洗設備の改造及び新設を、ターンキー条件(設計、製作、輸送、基礎・据付工事一括)にて受注しました。

当プロジェクトは、下記3パッケージから構成され、エルデミール社が現在進めている鋼板製品の生産能力増強・品質向上計画の一環です。去る3月12日に現地にて調印式を行い、実行に着手しました。
設備稼働は、2003年1月の予定です。

(1)既存連続酸洗設備(80万t/年)の改造:
  1. 連続酸洗設備は、熱延コイルをその入り側で溶接し、連続して酸洗を行う設備です。
  2. 今回は、老朽化した既存連続酸洗設備について、酸洗液の変更(硫酸から塩酸へ)、酸洗漕の更新(深漕式からジェット撹拌浅漕式へ)、などの改造を行い、酸洗効率の向上・操業原単位の改善を目指すものです。
  3. 稼働中である既存設備の休止期間を短縮し、短期間に、改造、稼働再開を行う必要があり、日本国内外で、連続酸洗設備24ラインの新設及び改造経験がある当社の技術力が評価されました。
(2)プッシュ・プル酸洗設備(40万t/年)の新設:
  1. プッシュ・プル酸洗設備は、熱延コイル1本ごとに、酸洗を行う設備(バッチ処理)。
  2. 当該設備では、熱延コイル表面及び酸洗漕内に疵を付けずに、如何に熱延コイルの先端を通板していくかが重要です。今回は、薄物から極厚物(板厚1.5mm~16.0mm)までのコイルを当設備で処理します。
(3)廃酸回収設備(7,000リットル/時間)の新設:
  1. 廃酸回収設備は、酸洗設備で使用された酸洗液を回収処理し、再び、酸洗設備へ供給する設備。処理過程で発生する酸化鉄は、テープの磁性体等の原料として活用されます。

当プロジェクトは、日欧の有力5グループによる国際テンダーであり、熾烈な受注競争が展開されましたが、当社の価格競争力、技術力に加え、現在当社が建設中の同社向け連続溶融亜鉛メッキライン(’99年、ターンキー条件にて受注。)における当社のプロジェクト遂行力が高く評価され、今回の受注となったものです。

当社は、欧州、中東における営業活動を強化しており、今後とも同地域での各種製鉄プラントの拡販に注力いたします。
以上


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本件に関するお問い合わせ先
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新日鉄エンジニアリング(株)広報室 TEL:03-3275-6030
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