首都高速道路公団に「U字リブ構造」の新型ポールを初納入

2001/04/04

平成13年4月4日
新日本製鐵株式會社

首都高速道路公団に「U字リブ構造」の新型ポールを初納入

新日本製鐵株式会社(社長:千速 晃)等の開発した新型ポールが、首都高速道路(3号線 渋谷~用賀間 <写真1> 等)の照明柱として初めて納入され、本年1~2月に建柱されました。
新型ポールは、平成11年に当社とヨシモトポール株式会社(東京都千代田区、社長:由井 克巳)、株式会社因幡電機製作所(大阪府大阪市、社長:奥田泰央)の共同研究により開発した「U字リブ構造(特許出願中)」を採用したもので、標識柱・照明柱等の安全性を格段に向上させるものです。

近年、道路上の標識柱・照明柱の倒壊事故が発生し、安全性向上が急務となっておりますが、こうした事故の原因の一つとして、長時間与えられ続けた振動による金属疲労が指摘されています。
従来型リブ <写真2> のポールではリブ先端溶接部より亀裂が発生しており、これはリブ先端部の応力集中による金属疲労が大きな要因と考えられています。当社では疲労特性改善の観点から新たな基部補強構造の開発を進めた結果、応力集中を回避し大幅な疲労強度の改善ができる補強構造「U字リブ構造」 <写真3,4> の開発に成功したものです。
疲労試験により、その効果を確認したところ、高架上の交通振動・強風等によるものとして相当に大きいと考えられる160Mpaの繰り返し応力を加えた場合、従来リブで約6万回の繰り返しで亀裂が発生するところ、U字型リブ構造では180万回以上耐えるという結果を得ております。

<新日鉄の照明柱・標識柱「ニッテツポール」>
なお、新日鉄の照明柱・標識柱シリーズ「ニッテツポール」には、「U字型リブ構造」以外にも下記のような安全技術が導入可能であり、今回のポールにも生かされております。
  • 「ニッテツポール」は、電縫鋼管で作られており、従来の外面溶接法と異なり全厚溶接されているため溶接部への応力集中や、鋼管の凍結割れなどが生じにくくなっております。
  • 「ニッテツポール」では肉厚と外径を連続的に変化させたテーパーポールの製造ができ、これにより疲労に大きな影響を与えている照明柱の共振現象を抑制するため照明柱の固有振動数を高架構造の振動数から意図的にずらした設計が可能となります。
  • 「ニッテツポール」では焼きばめ式の底部二重管構造の製造が可能で、これにより倒壊前の点検による亀裂の発見が容易となります。

写真1

写真2

写真3

写真4
以上


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本件に関するお問い合わせ先
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鋼管事業部  近藤 TEL:03-3275-7899
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広報センター  菅家 TEL:03-3275-5021
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