クロメートフリー処理スーパーダイマ®

クロメートフリー処理スーパーダイマ®は、スーパーダイマ®に特殊皮膜処理を行ったもので、次の特長を有します。
  1. クロメートを一切含んでいません。
    クロメートを一切含まない特殊皮膜を付与したものです。
  2. 耐食性に優れています。
    特殊皮膜の作用により、従来の普通クロメート処理材と同等以上の耐食性を有しています。
  3. 特殊皮膜の効果により、従来のクロメート処理材と同等もしくは同等以上の加工性を有しています。
    QN(汎用タイプ)は、特殊皮膜の効果により、従来のクロメート処理材と同等の加工性を有しています。
    また、QFK(高耐食・良加工性タイプ)は、摩擦係数が低く、従来のクロメート処理材より加工性に優れています。

従来クロメート処理皮膜とクロメートフリー処理皮膜の防食機構

皮膜の構成と機能

クロメ-ト皮膜

皮膜に疵が付くと、水溶性の六価クロムが溶けだして皮膜を修復する「自己修復機能」を持つ。

クロメ-トフリー皮膜
クロメートフリー皮膜の防錆機構

クロメート皮膜の特長である「バリア効果」「自己修復機能」「塗装密着性」を代替できる物質を選定し、特殊皮膜でクロメートフリーを実現。

耐食性

塩水噴霧試験(JIS Z2371)

塩水噴霧試験(平板)試験結果の一例
塩水噴霧試験(平板)試験結果の一例
塩水噴霧試験(平板)120hr経過後外観試験の一例

潤滑性

動摩擦係数

動摩擦係数測定装置 概念図
摺動接触子 先端10mmφ SUS球
移動速度 150mm/min
荷重 1.0N
塗油 なし、防錆油
動摩擦係数の一例

潤滑性(平板引抜き試験)

耐摺動性

平面摺動装置
圧着荷重 0.3, 0.5, 0.7, 1.0トン
引抜き速度 200mm/min
引抜き距離 100mm
塗油*1 防錆油
評価 摩擦係数*2
  1. *1 塗油:QFKは無塗油で評価
  2. *2 摩擦係数=(各荷重vs.各引抜き荷重)/2
平板引抜き時の摩擦係数の一例

導電性

層間抵抗試験 (JIS C2550)

層間抵抗測定装置 概念
試験電圧 0.5V
測定電流範囲 0~1A
接触子表面積 1cm2×10本
標準試験圧力 2N/mm2±5%

Rs=A(1/ℓ-1)
Rs:層間抵抗値(Ω・cm2/枚)
A:接触子の総面積=10(cm2
I:電流の平均値(A)

層間抵抗試験結果の一例

導電性(アース性)

ロレスター(4探針式)

接触抵抗(ロレスター4探針式)測定装置 概念
試験装置 (株)ダイアインスツルメンツ LORESTA MP型
試験電流 1μA~100mA
測定抵抗範囲 10°~102Ω
接触子表面積 2mmφ×4本 極間5mm
接触子荷重 1.5N/本
評価 導通率(%)=導通回数*/20回×100

* 導通=1mΩ未満

塗装性

塗装密着性

塗装密着性試験結果の一例

塗装条件

塗料種 塗装厚み 焼付条件
メラミンアルキッド系 20μm 120°C×20分
塗料名 メラミンアルキッド
表面処理 QN(汎用タイプ) QFK(高耐食・良加工性タイプ) Y(特殊クロメート)
一次* 碁盤目試験
エリクセン試験
試験方法 碁盤目試験:1mm間隔で碁盤目状のクロスカットを入れた後、セロテープで剥離。
エリクセン試験:7mm押し出し後、セロテープで剥離。
判定 ◎全く変化なし ○わずかに剥離 △かなり剥離 ×全面剥離

* 一次:上塗り塗装後評価

塗装性は塗料のタイプ、塗装方法により異なりますので事前に必ずご使用の塗料で確認ください。 また、下地処理のリン酸亜鉛処理などは皮膜を溶解させる場合がありますので適用はお避けください。 (リン酸亜鉛皮膜の生成しやすい無処理をご使用ください。)

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