PERSONTechnology
最先端のAIを駆使して
製鉄プロセスを高度化する。
平野 弘二Koji Hirano
職種
研究
インテリジェントアルゴリズム研究センター(2003年入社)
主幹研究員
物理
AI(人工知能)をはじめとする最先端のデジタルテクノロジーが、これからの社会を大きく変えていきます。私が所属するインテリジェントアルゴリズム研究センターでは、こうしたテクノロジーを活用して鉄の製造プロセスを高度化し、製品の品質向上や新素材開発につなげるための研究を行っています。なかでもいま私はひとつのチームを率いる立場を務め、製鉄プロセスにおいて人間が判断していたことを、ディープランニングを駆使したAIでより精緻に自動化していくテーマに取り組んでいます。関連するテクノロジーを持つ社外の専門企業との連携も推進し、オープンイノベーションによっていままでにない価値の創造にチャレンジしています。
最近は生活の中でもAIが身近になりつつありますが、製鉄プロセスを高度化するためには、それとは次元の違うAIが求められます。たとえば鉄鋼の製造現場では、私など到底真似できない専門性を持つプロフェッショナルたちが的確に判断し、高品質の製品を生み出しています。いま私が手がけているのは、そうした高度な知恵を備えたAIを創り出していくこと。これは非常に挑戦しがいのあるテーマであり、なかなか一筋縄ではいかず、試行錯誤を繰り返す毎日です。それでも私が考え抜いて編み出したアルゴリズムが現場のプロフェッショナルの方々から評価され、実用化に向けて少しでも前進したと感じた時は、研究者として大いに気持ちが高揚します。
最近、私はAIに加えて量子コンピュータの研究開発も担当することになりました。実は学生時代に量子力学を研究し、当時から量子コンピュータには非常に興味を持っていたのですが、時間を経てこのテーマに関わることになり不思議な縁を感じますし、こうした面白いキャリアを得られるのも当社ならではだと思います。最先端テクノロジーを自在に駆使して高度な製鉄プロセスを構築し、完全に自動化できれば、当社のグローバルでの競争力は大きくアップします。お客様が必要とする高品質な製品を短納期でお届けできるようにもなり、社会への貢献にもつながる。今後も新技術へのチャレンジを重ね、当社を劇的に進化させる力になりたいと思っています。
学生時代に学んでいたことは?
学部時代は機械工学を学び、大学院では物理学を専攻。なかでも量子光学の領域で研究活動を行いました。ミクロな原子、分子同士がどういう相互作用を行うかをレーザー分光で調べていました。入社後、ハイパワーレーザで鋼を加工する研究に携わった際はこの経験が大いに役立ちましたし、今の研究でも物理的なものの見方、考え方が活かされています。
入社の決め手は?
研究室の先輩に誘われて工場を見学したことが、当社に興味を持ったきっかけでした。その後、多くの社員の方にお会いし、私自身がそうなりたいと心から思える先輩がたくさんいらっしゃったことが入社の決め手になりました。
現在の仕事内容は?
インテリジェントアルゴリズム研究センターに所属し、AIをはじめとするデジタル技術をもとに鉄づくりを高度化する研究開発に取り組んでいます。また、優れた技術を持つ社外の企業との協業体制の構築も担当しています。
職場環境の特徴は?
ワークライフバランスを保つための制度は充実しています。身近に育児休暇を取得する男性研究者も多く、制度の活用も進んでいます。テレワークも以前から導入されていたため、コロナ禍においてもスムーズに対応できました。
Technology
Yoshinori Imai
操業技術 「機械系」卒
Hiroko Maita
操業技術 「機械系」卒
Masashi Oikawa
操業技術 「材料系」卒
Takuya Matsumoto
品質管理 「材料系」卒
Tatsuya Murakami
設備技術 「機械系」卒
Shuhei Tanijima
設備技術 「電気系」卒
Takashi Yasutomi
研究 「材料系」卒
Ayaka Miura
研究 「化学系」卒
Koji Hirano
研究 「物理系」卒
Shu Yamaki
研究 「応用化学系」卒