2024.01.11
当社独自二相鋼SUS821L1が京都市上下水道局の下水道用ゲートに採用 [旧 日鉄ステンレスニュースリリース]
日鉄ステンレス株式会社(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長 井上 昭彦、以下「当社」)の省合金二相ステンレス鋼SUS821L1(NSSC 2120® 21Cr-2Ni-1Cu-N)厚板が、京都市上下水道局鳥羽水環境保全センターの雨水滞水池流入ゲートに採用されました。
雨水滞水池は、合流式下水道において、降雨時に下水処理場の処理能力を超えた際、処理されない下水をそのまま海や川に放流しないよう一時的に下水を貯める施設であり、従来その流入ゲートには、主に塗装を施した鋳鉄や普通鋼などが使用されてきました。しかしながら、下水から発生する硫化水素などの腐食性ガスがゲートを腐食させ、水漏れや、腐食部の固着などによりゲート開閉が不能となるおそれがあることなどから、京都市ではゲートの機能が十分に発揮できない事態を危惧しておりました。
今回のゲート主要部材へのSUS821L1の採用は、その強度と優れた耐食性により、厳しい腐食環境下における故障リスクの低減、薄肉軽量化による機器費・据付労務費の削減に加えて、無塗装化により維持管理費の削減を可能とすること、さらにはレアメタルの添加量削減により環境負荷の低減に寄与しつつ、質の高いインフラを整備できることなどが評価されたことによるものです。
当社の省合金二相ステンレス鋼SUS821L1は、その優れた強度と耐食性で設備の軽量化・長寿命化およびメンテナンスフリーによる維持管理費削減への貢献が注目され、これまで採用実績の多かったダムや河川設備に加え、近年では沈砂池除塵設備や沈殿池汚泥掻き寄せ機のチェーン等、下水道設備への適用が拡大しております。
当社は、今後も独自二相ステンレス鋼シリーズをはじめとする高品質なステンレス製品を、使用環境に応じた適材適所のソリューション提案によりご提供することで、今後も素材産業として強靭なインフラの整備に貢献して参ります。
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