2021.11.10
当社独自二相ステンレス鋼SUS329J1(NSSC® 2351)を東京都下水道局の除じん設備向けに初納入 [旧 日鉄ステンレスニュースリリース]
日鉄ステンレス株式会社(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:井上 昭彦、以下「当社」)は、このたび独自二相ステンレス鋼SUS329J1(NSSC 2351/23Cr-5Ni-1Mo-N)厚板を、下水処理設備向けとしては初めて、東京都下水道局芝浦ポンプ所の除じん設備主要部向けに納入いたしました。
従来、同ポンプ所の除じん設備主要部には塗装を施した普通鋼を使用していましたが、汚水から発生する高濃度の硫化水素ガスにより厳しい腐食環境にあり容易に補修できない設備下部の主要部材に、高耐食オーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lクラスの耐食性を有する素材が求められていました。今回、SUS316Lより高い耐食性を有しつつ、当社独自技術で二相ステンレス鋼の弱点とされる溶接部の耐食性低下を大幅に改善したSUS329J1(NSSC 2351)を使用することで、厳しい腐食環境における故障リスク低減に加え、二相ステンレス鋼の高強度特性を生かした軽量化による機器費・据付労務費等のイニシャルコストの低減を実現しました。
近年下水道分野では、汚泥掻き寄せ機のチェーンやゲート、各種架台等の耐食性を要求される部位に、従来使用されていた塗装を施した普通鋼や鋳鉄、オーステナイト系ステンレス鋼SUS304の代替として、当社省合金二相ステンレス鋼SUS821L1(NSSC 2120®)の適用が拡大しており、その優れた強度と耐食性で設備の軽量化・長寿命化およびメンテナンスフリーによる維持管理費削減に寄与して参りました。今回、厳しい腐食環境にSUS329J1が使用されたことは、当社が、適用部位ごとに要求される耐食性に応じた独自二相鋼の商品ラインナップ拡充により、下水道事業におけるライフサイクルコスト低減に最適なソリューションをご提案できるようになった証と自負しております。
当社は、独自二相ステンレス鋼シリーズをはじめとする高品質なステンレス製品を、使用環境に応じた適材適所のソリューション提案によりご提供することで、今後も質の高い社会インフラ整備に貢献して参ります。
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