ZEXEED®の防食メカニズム
Mgを含むZn系めっき鋼板は、大気環境下の雨水等でMg2+イオンが溶出し、薄膜の腐食生成物による保護皮膜を形成します。
ZEXEEDは従来の高耐食めっき鋼板よりも、保護被膜の形成が早いことに加えて強固であるため、長期にわたり鋼素地を防食します。
Mgを含むZn系めっき鋼板は、大気環境下の雨水等でMg2+イオンが溶出し、薄膜の腐食生成物による保護皮膜を形成します。
ZEXEEDは従来の高耐食めっき鋼板よりも、保護被膜の形成が早いことに加えて強固であるため、長期にわたり鋼素地を防食します。
雨天に晒されると、めっき層から極少量のMgイオンを放出し、めっき表面に極薄の保護皮膜を形成し、その後のめっき層の腐食速度をさらに遅くします。
時間が経過することで、さらにZn2+、Mg2+がめっき表面に供給され、より強固な保護皮膜を形成し、塩分、硫黄酸化物などの腐食因子の侵入を防いで、腐食の進行がさらに遅くなります。
ZEXEEDは、高耐食めっき鋼板の約2倍、溶融亜鉛めっき(GI)の約10倍の耐食性能を有しています。
※JIS G 3323:溶融亜鉛-アルミニウムーマグネシウム合金めっき鋼板
※JIS G 3302:溶融亜鉛めっき鋼板
試験前後の重量評価測定による除錆方法 |
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30%クロム酸(Ⅵ)水溶液 15分浸漬(23℃) |
JASO M609-91法 | 30サイクル | |
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大気暴露試験 | 沖縄 | 約3年 |
重工業地帯 | 約3年 | |
都市・海岸地帯 | 約6.5年 | |
田園地帯 | 約10年 | |
山間・乾燥地帯 | 約20年 |
出典
著者名:中村清徳、野村広正、山本誠志、松本雅充、辻川茂男
スチールハウスの構造・耐久性に関する実験的研究
日本建築学会大会学術講演便覧集 1995年9月、p5-7
ZEXEEDは、めっき層の腐食速度が遅く、めっき層上に形成する保護被膜のバリア効果が持続するため、溶融亜鉛めっき鋼板の約10倍、従来の高耐食めっき鋼板の約2倍の耐食性を有しています。
試験条件 | JASO M609-91 (8時間/サイクル) |
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ZEXEEDは、切断端面部の耐食性も他の亜鉛系めっき鋼板よりも優れています。
※端面部のめっきダレ部の程度によって赤錆面積率は変化する場合があります。
試験条件 | JASO M609-91 (8時間/サイクル) |
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試験期間:180サイクルまで 試験片サイズ:100×50×2.3mm (後めっき以外は、上下・右側面の3面は塗装被覆) |
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ZEXEEDは、パンチングメタルのような加工に対しても高い耐食性を発揮します。
パンチングによる切断端面部は、めっき層の溶出によって形成する保護皮膜によって防食されます。
※屋外暴露においては、板厚・開口率によって赤錆が生じる場合がありますが、経年で保護皮膜に覆われます。
試験方法 | パンチング・プレス成形 (孔径:φ20mm 開口率:30%) |
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試験条件 | JASO M609-91 (8時間/サイクル) |
ZEXEEDは、液滴環境においても、溶融亜鉛めっき(JIS H 8641)の半分以下のめっき付着量でも、優位な耐食性を示します。
液の成分値 | Cl -: 10ppm NO3-: 20ppm SO42-: 40ppm |
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PH | 5±0.2 |
ZEXEEDは、他の亜鉛系溶融めっきよりも耐疵付性に優れます。
新東科学株式会社 摩擦摩耗試験機トライボギア
表面性測定機 型式:14FW
移動速度 | 500mm/min |
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移動距離 | 40mm |
往復回数 | 10回 |
荷重 | 500g |
(T20-無処理)
溶融亜鉛-アルミニウム
-マグネシウム
合金めっき鋼板JIS G 3323
(K27-無処理)
溶融亜鉛めっきJIS G 3302
(Z27-無処理)
後めっきJIS H 8641
(HDZ35-無処理)
ZEXEEDは、他の亜鉛系溶融亜鉛めっきと比較してめっき層が固いため、加工時の耐疵付性に優れます。