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ユーザーボイス

株式会社 カナメ
吉原 正博

後世に残していく神社仏閣には、
チタン瓦が最適

株式会社 カナメ
代表取締役社長
吉原 正博(Masahiro Yoshihara)

  株式会社 カナメ
  伝統建築主体の金属屋根メーカー
  チタン製本瓦(TranTixxii意匠採用) を、業界初めて開発・発表。
  浅草寺での大々的な採用により、各種メディアで脚光を浴びる。

会社の紹介


©カナメ

 金属屋根メーカーとして、常にお客様と施工現場の視点にたった製品を開発・製造・施工まで一貫して行っております。
なかでも寺院・神社等の新築・改修を行う社寺建築部門では会社全体の売上では半分以上を占めており、全国で4,000件以上の実績があります。

チタン瓦開発の経緯

 2000年頃、環境条件による酸性雨や沿岸地域での塩害等により、耐候性のある屋根材が市場から求められつつありました。そこで、耐候性に優れた上に軽量なチタンに着目し、本瓦葺きの意匠を忠実に再現したチタン瓦の開発に取り組みました。
 チタンは、すぐ元に戻ろうとする性質(スプリングバック)が強く、無理やり加工しようとすると破損してしまうこともあります。様々な成型技術を使っても、複雑な形状に加工するのは、困難でした。ですが、「顧客のニーズに応えてこその企業である」との思いで諦めずに研究・開発に取り組んできました。
 従来の銅板屋根と同様の工法をチタンに応用するのは不可能と判断し、工法そのものを変えることでようやく目途がつきました。これだ!と思えるものができるまで試行錯誤しながら6年間かかって、世界初のチタン成型瓦が完成しました。

伝統建築への思いとチタンへのこだわり

 チタン瓦を最初にご採用を頂いたのが浅草寺様でした。2007年には、宝蔵門にご採用頂き、『チタン カナメ段付本瓦葺き』は【ものづくり日本大賞・経済産業大臣賞】も受賞しています。その後、2010年に本堂、2017年には五重塔にもご採用頂きました。
 チタン瓦をご採用頂いた理由は、訪れる参拝客の安全をお守りするためです。浅草寺様は年間3,000万人もの観光客が訪れます。万が一、地震の際に瓦屋根が落下すると大きな怪我に繋がりかねません。チタン瓦は落下の心配がありませんので、ご安心頂いております。
 また、チタン瓦は軽いため、耐震性の向上にも繋がりました。従来の粘土瓦と比べると、ご本堂は約5分の1、宝蔵門は約8分の1の重量となり、建物にかかる負担が大幅に軽減されました。

これからの展望

 東日本大震災、熊本地震、大阪北部地震と大地震が続いているので、金属屋根のニーズは年々強まっています。
 特にチタンは、メンテナンスの必要がほとんどないため、後世に残していく神社仏閣には最適と考えます。建物の長期保存を目的として、文化財建物へのご採用も広がっています。
 また、チタンは色の表現性に優れています。実は浅草寺様のご本堂と五重塔は3色のチタン瓦をまばらに配置し、いぶし瓦の焼きむらを再現しています。以前、本職の瓦屋さんが浅草寺様を訪れた際に、チタン瓦の建物の前で「どの建物にチタンが使われているか」と聞かれたことがあります。それほど意匠的にも瓦を忠実に再現できたということです。
 いぶし瓦の風合いや、格式のある緑青色、落ち着きのあるこけら色など、意匠に合わせて様々な色彩を展開できるのもチタンならではの強みですね。
 最近では、一般住宅でも耐震性を高めたい傾向があるので、より多くの方にチタン瓦の安全性や耐久性をお伝えして参ります。

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