鉄の惑星、地球鉄は地球で一番多い金属資源。
社会のあらゆる場面で活躍しています。
「鉄」は地球に生まれた
天然資源
青く「水の惑星」と呼ばれる地球、実は重さの3分の1が「鉄」で、地球で一番多い金属資源なのです!
海中に溶けた鉄分が酸素と結びついて酸化鉄になり、そして鉄鉱石となります。
海中の鉄鉱石が積み重なり地上で鉱山となり、鉄鉱石を掘り出すことができます。
鉄と磁場のかんけいって?
地球の中心部の「外核(液体)」と真ん中の「内核(固体)」は「鉄」でできている。
外核の中でとけた鉄が流れると電流が生まれ、それにより磁場が発生する。
地球の地磁気は宇宙からの有害な放射線が地上にとどくのを防いで、全ての生き物を守っているんだ
社会の中、
あらゆる場面で活躍中!
鉄鉱石からつくられた「鉄」は、私たちの暮らしを支えています。
テレビなどの家電製品や、キッチンで良く使われるステンレス製品、外に出れば、ビル、鉄道、自動車・・・etc。
地球上の金属でできているもの、90%以上が「鉄」でできています。
何度でも何にでも生れ変わることができる「鉄」だからこそです。
何度でも何にでも
生まれ変わる!キレイな「鉄」に生まれ変わる。
「鉄」はリサイクルの優等生です。
鉄は持続可能
(サステナブル)な
社会の
実現に貢献しています!
「鉄」はとてもリサイクルしやすいため、地球の資源を大切にできます。
また「鉄」をリサイクルすることで二酸化炭素(CO2)排出量やゴミを減らすことができ、環境にもやさしくできます。
「鉄」のリサイクル、
5つのいいところ
「鉄」は簡単に不純物を
取り除ける
「鉄」は簡単に不純物を取り除ける
金属は製品になる時に、炭素や合金元素などを混ぜます。再利用するには元のきれいな状態に戻さなければなりません。
「鉄」は他の金属と比べ、それら不純物を簡単に取り除くことができます。(図1)
リサイクルする前とほぼ同じ品質のきれいな「鉄」に戻すことができるのです。
「鉄」は「多くの不純物より酸化しにくい」性質があります。
転炉(溶けた鉄が入っている)の中で「鉄」に酸素を吹き込む(酸化させる)ことで、「鉄」以外の不純物が取り除かれます。(図2)
転炉(てんろ)ってなあに?
「鉄」をきれいにする設備。溶けた「鉄」を流し込む大きな入れ物のような機械で、ここで酸素を吹き込み、「鉄」の中からたくさんの不純物を取り除くことができるんだよ。
「鉄」は終わりがない
=無限にリサイクルできる!
「鉄」のように材料の持つ本来の性質を保ったまま、無限にリサイクルできる方法を「クローズド・ループ・リサイクル」といいます。今、一番環境にやさしいリサイクル方法として多くの企業が努力をしています。
無限のループ「クローズド・ループ・リサイクル」
「鉄」以外の素材の
リサイクルは
終わりがある!
「鉄」以外の多くの素材は終わりがある「オープン・ループ・リサイクル」
オープン・ループ・リサイクルをもっと詳しく
ちがう製品にしか生まれ変われないリサイクル方法を「カスケード・リサイクル」、燃やすことでその熱を電力や蒸気などでリサイクルする方法を「熱回収」というんだ。
スチール缶はリサイクルの
優等生!
①家庭や自治体の協力、②全国各地に再利用工場がある、などの理由からです。
スチール缶はリサイクルの歴史も長く、今では空き缶といえば資源ごみという消費者のリサイクル意識が広がっています。
また、全国70以上の各地に鉄スクラップ等を加工できる工場が立地しています。
スチール缶はリサイクルの歴史も長く、今では空き缶といえば資源ごみという消費者のリサイクル意識が広がっています。
また、全国70以上の各地に鉄スクラップ等を加工できる工場が立地しています。
①自治体や家庭での分別回収の充実
ほぼ全国の自治体がスチール缶を分別しています。
(対象自治体2019年度96.7%)
各ご家庭でも分別回収が実施されています。
②鉄スクラップを再利用できる工場が全国各地に立地
磁石で簡単に選別ができ、鉄スクラップを再利用できる工場が全国各地にあります。
各地域の近い所でリサイクルできる体制が整っています。
鉄は分別から漏れても、ごみ処理場で必ず磁石で回収されます。
鉄やアルミはおトク?
プラスチックは回収してリサイクル業者に渡してもお金はもらえないけど、鉄やアルミはもらえるんだよ。
商品の一生をかけて
地球にやさしい!エコリーフプログラム。「鉄」の一生は
環境への負担が低いのです。
ライフサイクル全体
で考える
「ライフ サイクル アセスメント(LCA)」
環境にとって「本当にやさしいもの」を考える上で、「つくる」から「使い終わる」まで全体で考えることが重要です。
ライフサイクル全体での考え方を「ライフ サイクル アセスメント(LCA)」といい、環境への影響を数値で表してその重要性を考えます。
環境にやさしいエコな材料「鉄」
「鉄」はCO2をたくさんだす製品と思われがちですが、「つくる」から「使い終わる」までライフサイクル全体で考えると、製造段階のCO2発生が実は低い上にリサイクル性が極めて高いことから、他素材とくらべ「環境にやさしいエコな材料」であることがわかります。
「鉄」からつくられるスチール缶も、「つくる」時から、「中身が消費されてリサイクルされる」までを通して排出されるCO2は他素材容器と比べても低く、環境にやさしい容器なのです。
エコリーフ環境ラベル
プログラムで
知る
LCAを活用すれば、CO2排出量など環境への影響を客観的に数字として知ることができます。
このことは、私たちの製品を選ぶ行動にもいかすことができます。
その環境負荷情報を私たちは「エコリーフ環境ラベルプログラム」にて知ることができます。
エコリーフ環境ラベルプログラム
LCA手法を用いて、資源採取から製造、物流、使用、廃棄・リサイクルまでの製品のライフサイクル全体を考えた環境負荷を分析して数値化し開示する、国際規格ISO14025 に準拠した第三者認証に基づく制度。
スチール缶はエコ容器
としても魅力的食品ロス削減に2次利用。
使い方でエコにつながる缶なのです。
食品ロス削減で
エコアクション!
食の安全・安心を守る
スチール缶は、ビンやプラスチックなど他素材の容器とくらべて保存期間がとても長いから多くの食材の容器に使われています。
スチール缶ならではの「①長期保存に耐える強度、②衛生的で内容物の風味・質が変わらない」という特徴があるからです。
①スチール缶はとても頑丈!長期保存に耐える強度。
スチール缶は他素材の容器よりも強度があります。食の安全のための缶にかける高温高圧殺菌時の高い圧力にも耐えることができ、また輸送中の揺れや落下時の衝撃からも缶をこわすことなく食品を守ることができます。
②スチール缶は密封性が極めて高い!衛生的で内容物の風味・質が変わらない
スチール缶は素材自体の密封性が極めて高いため、外部から空気や光、菌を一切通さず、中身がくさることなく、栄養分を逃がさず、風味も長持ちします。他素材の容器に比べ、おいしさを長い間守ることができます
液体ミルクの缶、じつはすごいことなのです!
2019年に日本国内で液体ミルクの製造・販売が許可されると、災害時の過酷な環境も含めてミルクの品質を長期間安定に守ることができるスチール缶が包装容器に採用されました。
ステキなデザイン缶、
私のオリジナル缶で
楽しくリユース!
スチール缶の素材の「鉄(ブリキ)」は硬いイメージがあるけど、とても加工しやすくキレイな模様の缶を作ることができます。また表面のきれいな反射を活かした印刷もでき、様々な美しいデザインの缶を作ることができます。
スチール缶をすぐには捨てず、お気に入りのデザイン缶をペン立てや小物入れにしたり、ペイントなどして鉢植えにしたりなど、2次利用することもできます。
「物を増やさない=ゴミを出さない」ためにスチール缶を使い続けることも私たちができる身近なエコアクションですね。
海の豊かさを守るため
にできることマイクロプラスチック問題。
今、地球が直面している問題です。
深刻な環境問題は
CO2だけではないのです!
海や川に流れたプラスチックは分解されず、半永久的に残ってしまいます。SDGs No.14「海の豊かさを守ろう」という課題からも、近年「マイクロプラスチック問題」が大きな環境問題になっています。
プラスチックの小さな破片などが海に流れていき、分解されないからずっと海の中に残って、お魚たちが食べてしまう問題です。
マイクロプラスチックを食べた魚を私たちが食べてしまい、その健康被害も心配されています。
マイクロプラスチックを食べた魚を私たちが食べてしまい、その健康被害も心配されています。
「鉄」で作られていたものが別の素材に変わったことで、便利になった反面、深刻な環境問題を引き起こしてしまう場合があリます。
今、世界でプラスチックの量を減らすための取り組みが始まっています。
図でマイクロプラスチック問題を分かりやすく説明します。
まだあるプラスチックゴミの海洋汚染問題
クジラや海亀など大きな生きもののおなかや鼻から、リサイクルされないで捨てられたプラスチックゴミがみつかったこともあるんだ。
分解されないプラスチックは、大きくても小さくても、海の生きものたちにとっては大問題なんだ。