絵本の主な内容

『鉄と生命の新・モノ語り』と『鉄と文明の新・モノ語り』

鉄いん石を発見したソクラテツジュニアは、くろがね教授とソクラ製鉄の仲間たちと一緒に、鉄を巡るながい、なが~い冒険に旅立ちます。

ジュニアたちは、まず宇宙で地球の誕生にどれだけ鉄が関わっているかを知ります。続いて地球の中心部や太古の地球で地球内部の鉄が作り出す強大な磁場がバリアとなって有害な宇宙放射線からみんなを守っていることや鉄鉱石がどうやってできたのかを知ります。さらに体の中でも鉄が重要な役割を果たしていることがわかります。鉄と生命の知識をたくさん得て、大冒険もこれで終わりと思われましたが……。

ある日、調べ物をしているジュニアのところに古代の剣を持って興奮したくろがね教授が飛び込んできました。そして今度は時を超えて古代ヒッタイトへ飛び込み、鉄と文明の旅が始まります。文明が栄え、戦い、ほろび、また新たな文明が生まれるときも、鉄は中心的な役割を果たしてきました。ジュニアたちの鉄を巡る冒険をお楽しみください。

青い地球の新・モノ語り

いま、世界中でCO2がでる量をおさえようと言われています。CO2はエネルギーの使用にともなって、鉄づくりを含めてあらゆる産業や暮らしから排出されます。一方で鉄は社会のさまざまなものづくりに使われ、地球の発展のためになくてはならないもの。『青い地球の新・モノ語り』では、ソクラ製鉄の仲間たちが、30年以上前から省エネルギー、資源循環、地域社会と協同での資源リサイクルなどに取り組んでいる“鉄の鉄人”鋼孫衛門にアドバイスをもらって、製鉄所でCO2削減のためのさまざまな取り組みを行います。そしてソクラ製鉄は世界の製鉄所をリードする大幅なCO2排出削減を達成したのです。

鬼とドッケビの新・モノ語り

『鬼とドッケビの新・モノ語り』では、日本の製鉄技術が古代の朝鮮半島から伝わり日本で発展した歴史を、「鬼(韓国語でドッケビ)」や「福の棒(日本の打ち出の小槌に相当)」に託して、おとぎ話として伝えています。

古代韓国の鉄づくりの技術者たちは、ドッケビと呼ばれた鬼のように、背が高くて大きくて、長い髪を頭の上に角のように一つにまとめて結んでいました。赤や青の炎に照らし出された姿は赤鬼・青鬼のよう。日本に渡ったドッケビたちは、韓国語で大きい人という意味の「オンニ」と呼ばれ、それがなまって「おに」と呼ばれるようになったといわれています。そして今、鬼たちはお祭りや昔話の中で子供たちを守りながら生きているのです。

夢みる街の新・モノ語り

「鉄の知恵袋」ソクラテツが製鉄所作りの夢を見ます。思いつくとすぐに実行に移すソクラテツは、鉄づくりの世界的権威「アルキメテツ」の指導も受け「どこにあるかわからない海のそば」に製鉄所建設を開始します。助手ロボのテツマロの協力も得て、一鉄、テツミーたちは奮闘努力、ついに製鉄所は完成します。そこでつくられた鉄は、街の快適さや安全性の向上に役立ちます。そして、ソクラテツはふと気づきます。心豊かな街づくりのためには潤いが必要だと!そこで音楽ホールの建設に取り組むのです。柿(こけら)落としの演奏会を聞きながら、この巻は終わりを迎えます。

鉄の未来の新・モノ語り

製鉄所に招待されたソクラテツと一鉄、テツミーの3人は、製鉄所のシンボル・高炉で「鉄の鉄人」に出会いワープしてしまいます。

昔々の時代にワープした3人。砂鉄と木炭で優れた刀をつくる鋼太郎衛門に出会ったソクラテツは「ここには鉄づくりのすべてがつまっておる・・・」と感動に震えます。その後、再び舞台は現代の製鉄所へ。巨大な高炉で鉄鉱石から酸素を取り除くダイナミックな鉄づくり還元反応を、転炉でしなやかな鉄をつくるための「不純物との戦い」を学びます。

さらに製鉄所は、地域や世の中に活かせるエネルギーの宝庫であることを知ったソクラテツは、「現代の製鉄所もまた、母なる製鉄所じゃ・・・」と、鉄を通じて世の中に貢献しようと誓います。

鉄から生まれる 新・モノ語り

地球の重さの三分の一を占める鉄。それは、はるか遠い昔に、宇宙がくれた贈り物です。「鉄なくして、文明の発展はありえず… 。鉄は進化し続ける素材なのでアール!」鉄の知恵袋・ソクラテツは、強くてもやわらかい鉄を使って、強くて安全で、おまけにCO2の発生が少ないクルマ車を実現させました。さらに、鉄がさびることで悩んでいる街に住む「テツミー」をさびないめっきをほどこした鉄で救います。

地球にやさしい 新・モノ語り

生命を育む青い星、地球を守っていきたい。そのためには、私たちの身の回りのさまざまな製品が環境にやさしいエコプロダクツに変わらなければなりません。原材料から環境にやさしいものを選ぶこと。鉄の性能を上げて省エネルギーにつなげること。長く使えてリサイクルもしやすい、有害な物質を一切使わない製品をつくること。私たちは環境を守るために、ぞくぞくとエコプロダクツをつくっています。『地球にやさしい新・モノ語り』はそんな地球をニコニコさせる鉄の製品のものがたり。